「リーダー塾」NEWS/塾生からのたより

第4期「アジアNGOリーダー塾」成果発表会報告!

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塾生の発表に聞き入る会場の様子 スリランカへのエコツアーについて発表する
塾生の様子

 3月16日(土)に、「アジアNGOリーダー塾」第4期生による成果発表会を開催しました。発表会には、NGO活動に関心を持つ学生や社会人の方々、NGO関係者や元塾生などの参加者、そして塾生や運営委員、事務局スタッフを合わせ総勢約35名での発表会となりました。
 まず主催者を代表して、ACC21の伊藤道雄代表理事(兼本塾運営委員)より開会のあいさつ、および21世紀のアジアを担うNGOリーダーを発掘し、育成するという本塾の目的説明の後、運営委員である堀内光子先生と細川あつし氏が紹介されました。出席予定だった廣野良吉先生、秋尾晃正氏は都合により欠席、MRAハウスの毛原清氏は少し遅れての参加となりました。
 この後、本塾4期塾生である、井上友孝、加藤厚子、小出、都志侑希、三沢行弘、そして渡邊省吾の6名が紹介されました。

 まず【第1部】では第4期塾生6人のうち3人が各自の事業構想を発表しました。
4anlp_Inoue_1.JPG タイ式マッサージによる貧困女性への支援を発表する井上友孝塾生
 最初に、井上塾生による、「アジアにおける(タイ式)マッサージを通じた所得創出プロジェクト」についてのプレゼンテーション。タイでの2年間の勤務経験からタイ式マッサージに魅せられ、これを社会貢献につなげて起業したい、という思いから、リーダー塾生として研修する8ヵ月の間に4度タイを訪問した情熱の持ち主。タイでのマッサージの仕事は概して低賃金など劣悪な労働条件に加え、一般的に性風俗とつながったサービスとのイメージが強く、このような現状を改善するため、貧しい女性たちに国が認定するマッサージ師の資格が得られるよう研修の機会を与え、マッサージスキルの向上、そして健全な店舗運営の徹底と経営者の育成を図り、貧しい女性がマッサージ師として公正な賃金を得て、家族を養えることのできるような事業を展開したい、といった企画を発表しました。将来は、バングラディシュのような国にも広げたいという夢があるそうです。

4ANLP_0316_2.JPG スリランカへのエコツアーの持つポテンシャルを発表する三沢行弘塾生
 続いて三沢塾生は、「ソーシャルな現地体験から『自然との共生』と『グローバルな共創』をドライブする」という事業構想を発表。構想タイトルをミッションと位置づけ、合わせてビジョンおよび戦略を説明。具体的には学びや交流といったソーシャルな現地体験などのサービス内容や実践的な運営体制により他のエコツアーとの差別化を図ること、また、複数の世界遺産を有するなどスリランカの観光資源が持つポテンシャルは高い一方、タイと比べ日本人全渡航者に占める日本人観光客の割合が小さいことから潜在的観光需要が大きいといった点を指摘。そして、短期、中期、長期の事業計画を詳細に説明する(5年目には黒字転換を狙えるといった資金調達/収支計画含む)といった完成度の高い発表内容でした。

4anlp_koide_3.jpgのサムネール画像 独自の農産物の研究について述べる小出塾生
最後に、小出塾生は、構想は未完成ながらも、彼が独自に研究開発している農産物(緑黄色野菜)を使って途上国の農民支援をしたいとの思いから、「途上国の貧しい農民を"ポパイ"に育てよう―農産物を通した国際協力を考える―」と題しての発表。研究開発中なので、詳しい話題を公にしてもらっては困りますが、との前置きの後、一般的な野菜と独自の野菜を食べ比べる試食タイムがありました。会場ではあちこちから、特殊な野菜の味に対する感銘と「スポンサーと適切な途上国でのパートナーが見つかれは成功するのでは」といった助言が複数寄せられました。

 これら3つの発表に対し、会場からは多くの質問とコメントが出され、活発な質疑応答が行われました。
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講演する堀内光子先生


 続く【第2部】では元ILO駐日代表で「リーダー塾」の堀内運営委員(文京学院大学大学院教授)が「アジアの未来とNGOの可能性―人間の尊厳に基づく仕事の実現を求めて」と題して講演。同委員は、世界の雇用の現状と課題、そして児童労働に追いやられている子どもたちの状況について紹介するとともに、NGOに期待する役割として「先見性、機動性、連帯」「人々のエンパワーメント」そして「アドボカシー」の3つをあげ、NGOは社会変革の推進力となるべき、と力説され、会場の共感を得ました。
 最後に、MRAハウスの毛原清氏による閉会のことばをもって、2012年度(第4期)アジアNGOリーダー塾成果発表会は終了となりました。
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コメントを述べる運営委員。左から、
伊藤道雄氏、堀内光子氏、細川あつし氏


発表会の後には修了式があり、運営委員が塾生ひとりひとりに修了証を手渡しながらその努力をたたえ、また、今後の活躍への期待を伝えました。そして近くのイタリアン・レストランでの打ち上げ、歓談の後、今後のコンタクトを約束しての解散となりました。塾生の皆様、お疲れ様でした。そして会にご参加くださった皆様、貴重なご意見やアンケートへのコメントなどのご協力、本当にありがとうございました。

 リーダー塾を修了した塾生たち(4期生を含め約30名)は、現在、さまざまなかたちでNGOや社会活動に携わり活躍しています。これら元塾生との交流の場は、塾生と修了生双方に大きな刺激となり、新しい繋がりに発展しています。今後、こうしたネットワークがさらに拡大、充実する事を期待しています。

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修了証を受け取る4期塾生たち。上段左から、井上友孝さん、加藤厚子さん、
小出さん、渡邊省吾さん、都志侑希さん、三沢行弘さん
修了証を持つ4期生を祝福する運営委員、元塾生、そして事務局スタッフ


 また、今後は第5期塾生の募集が本格化します。締め切りは2013年4月30日(火)。NGO起業に夢や情熱を持つ多くの方々からのご応募をお待ちしています。

    ※塾生募集内容についてはこちら
    ※発表会の写真アルバムについてはこちら

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以下、最近の塾生の様子や元塾生の近況などをご紹介します。

■2013年2月22日:
    3期生の加藤さんが「国境なき医師団」のフィールド・アドミニストレーターに

 リーダー塾第3期生、加藤義和さんが、ほぼ1年ぶりにACC21の事務所に立ち寄り、
4月から「国境なき医師団」のフィールド・アドミニスレーターとなることが決まった、と

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加藤さん(右中央)を囲んで近くのレストランで昼食会。アジア・アフリカでの体験を熱っぽく語る。

報告をして下さいました。勤務国は未定とのことですが、もともと製薬会社に勤務して
いた経験から、医薬品を通じて国際協力ができる機会を探していたそうです。
 2012年の春からアジア、中東、アフリカなど世界中でボランティアやインターンとして医療関
係の協力活動に従事しながら、現地の人々の生活やニーズを探ってきた加藤さん。
念願かなって本当に良かったですね。
バングラデシュでの学びや講師の方々から頂いたアドバイス、そして活動的な塾生
仲間など、リーダー塾では多くを得ることができました、と喜んで下さいました。
加藤さんは、3月末には東北被災地でボランティアをする予定とか。4月からは海外赴任となり
ますが、今後も近況を知らせてくださるそうです。


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ウドンタニーの村の中学校で先生と生徒にインタビューする塾生(左)

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ウドンタニーの村の学校での歓迎式典に参加する塾生たち

■2012年9月2日~9日:タイ合宿

 塾生5名、運営委員、事務局関係者ほか、総勢8名のリーダー塾グループは9月2日バンコクに到着。2日目にはシャンティ国際ボランティア会タイ事務所と、マグサイサイ賞を受賞したプラティープ女史が立ち上げたドゥアン・プラティープ財団を訪問。3日目には、多国籍企業等と農村開発を結び付け大きな成果を挙げているPDAを訪問し、午後には塾生の活動に関連する政府組織、大学、NGOなどを訪問しました。4日目にはボランティア育成を図るTVSや、日本のNGOが開発、現地化し、大きく成長させた財団法人地域開発教育基金(EDF)タイ事務所を訪問し、リーダーたちとの対話から多くを学びました。

 その後、夜行列車に乗って5日目の早朝には東北タイのウドンタニーに到着。フィールド・トリップでは、EDFが援助する中学校を訪問し、村の仏僧や村長さんと対話する機会もありました。7日目には国境を超えてラオスのビエンチャンにあるEDFラオス事務所も訪問し、近くの小学校を訪問しましたが、タイとは比較にならないような学習環境に塾生たちは胸を痛めていました。最終日の土曜日にはやっとバンコクで自由時間があったので、塾生たちは自由に街を探索し、観光して楽しみました。