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~チョーン族の儀式~【カンボジア】

■2015年12月18日
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祭事用具の準備を手伝う子どもたち

 カンボジアでは14以上の先住民族が知られており、人口の約1.3%は先住民族だと言われています。今回私が訪れたのは、北南部ポーサット州・ビールベン郡・オウ・ソアム・コミューンに暮らしているチョーン族(Chorng)のコミュニティです。


 クメール族と異なる宗教や習慣を持つチョーン族は、クメール語を話しますが、単語の一部が異なっています。現在、約800人のチョーン族のうち過半は18歳未満で、チョーン族の歴史・文化・伝統を知りません。カンボジア社会の近代化にさらされ、今後10〜15年内に民族が滅びてしまうことが危惧されています。



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祭事用具の説明を受けて熱心にメモをとっています

 ACC21が事務局をつとめるアジア・コミュニティ・トラスト(ACT)では、チョーン族の文化・伝統の保存に取り組む子どもや若者の能力強化活動を支援しています。子どもたちは調査および文書化の方法を学んだ上で、年長者たちから歴史や儀式についてヒアリングを行い、文書として記録しています。

 今回の訪問では、亡くなった長老を記念するとともに、民族の繁栄と、米の豊作を祈る行事が執り行われる場に居合わせることができました。子どもたちは行事の手順や意味を熱心に記録し、年長者たちは伝統楽器の演奏方法や歌い方を子どもたちに教えていました。  子どもたちは「自分の文化なのに何も知りませんでした」「今まではまだ早いと思って、行事に参加していませんでした」「行事に参加してチョーン族について色々勉強することができ、考え方が変わりました」と話してくれました。


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民族の伝統音楽と歌を披露する長老たち

 都市化が進み、物質的、経済的な豊かさが追及されると、伝統・文化などの保全や、多様性が軽視されがちになります。民族文化が途絶えてしまう前に、子どもたちが継承していくことが期待されます。


■報告:アンガラ・グラディス(アシスタント・プログラム・オフィサー)