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アジア留学生の被災地ボランティア活動はじまる 【東北ボランティア#2012-L1】

■2012年8月28日

2012年度の派遣第1回として、2012年8月7日~13日、5人の留学生(中国人2人、マレーシア人2人、ベトナム人1人)が、宮城県石巻市の狐崎漁港で、ボランティア活動に参加しました。

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出発前の参加者とACC21スタッフのようす。参加する留学生は、出発日の夜にACC21の事務所(東京文京区)に集まり、オリエンテーションに参加します

■5人の留学生が、宮城県の石巻狐崎漁港で牡蠣養殖をお手伝い
参加した留学生は、中国から孫さん(右の写真の左から2番目)、シンさん(右から3番目)、マレーシアからキョーさん(左から3番目)、チャンさん(右から2番目)、ベトナムからフィーさん(同5番目)の5人です(留学生の名前は、全てニックネーム)。「被災地の方の役に立ちたい」、「被災地に足を運び、自らの目で被害状況を見て、今後自分の国でも起こりうる自然災害への対応方法を学びたい」という思いで、参加してくれました。

今回の活動場所は、宮城県石巻市の狐崎(きつねざき)漁港です。5人の留学生たちは、出発翌日の8月8日から12日までの5日間*、牡蠣養殖の仕込み作業に取り組みました。

震災前は、牡蠣(かき)、イカナゴ、タコなどが多く獲れる漁港でしたが、津波により半壊しました。現在、漁師の方々は、ボランティアの力を借りながら、以前から行っている牡蠣などの養殖の準備や定置網漁を行っています。
(協力:(特活)JEN

■ボランティア活動や交流を通じて深まる「絆」
現地では、牡蠣(かき)の稚貝(ちがい:幼生期の浮遊生活を終え、砂や岩に定着するようになって間もない貝類)を付着させるためのホタテの貝殻に、穴を開ける作業を手伝いました。また漁船に乗り、実際の養殖場を見学させて頂きました。
留学生と地元の皆さんの間に自然と会話が生まれ、交流が深まりました。

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(写真左端) ホタテ貝に穴を開ける留学生たち  /  (写真左中央) 牡蠣の稚貝が付着した貝殻をロープに挟む留学生
(写真右中央) 漁船に乗せてもらい、養殖棚を見学しました  /   (写真右端) 作業を手伝いながら、地元の漁師さんと交流を深めました



また活動期間中は、地元の方々のご厚意で昼食をご馳走になりました。漁で獲れたばかりの魚のお刺身をいただきながら、震災当時の被害状況やその後の復興のご苦労などを、お聞きしました。留学生たちは、皆さんの歓迎のお気持ちにとても感激していました。

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(写真左端)魚をさばく地元のお母さんたち  /   (写真中央左・右)新鮮なお刺身に舌鼓を打ちました
(写真右端)地元の方々からこれまでの苦労話を真剣に聴く留学生たち



その日の夜、宿泊所に戻った留学生たちは、漁師の皆さんへの感謝の気持ちとして、自分たちで調理した食事を届けようと決め、中国人留学生のシンさんを中心に餃子を作り、翌日の昼食に持っていきました。
地元の皆さんは、留学生たちの気持ちのこもった料理をとても喜んでくださいました。

最終日には、5日間の感謝を込め、お礼のメッセージを書いた色紙を留学生から地元の皆さんにお渡ししました。留学生たちのこれらの行動は、地元の皆さんとの交流を通して、自ら考え、実行したものです。5日間という短い間でしたが、参加留学生と地元の皆さんとの間に交流ができ、「絆」ができたように思います。

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(左)餃子の本場・中国のシンさん(左)のリードで、餃子の皮を作る留学生たち  /   (右)完成!



■「ボランティア活動を通して多くのことを学ぶことができた」「忘れられない夏になる」
参加した留学生の感想を一部ご紹介します。* 留学生からのレポート全文についてはこちらをご覧ください。

▶キョーさん(マレーシア)
  「このボランティア・プログラムはとても有意義でした。ボランティア活動を通して多くのことを学ぶことができました。
    来年もぜひ続けてほしいです」
▶シンさん(中国)
  「毎日、たくさんのことを経験しました。忘れられない夏になると思います。
    ぜひ、これからもこの出会いを大切にしたいです」
▶フィーさん(ベトナム)
  「とても楽しかったです。地元の人たちと出会い、たくさんの友だちができました」
▶孫さん(中国)
  「現地で自分の目で見たことと、テレビで見ていたことには違うところがありました。
    現地の人たちと出会って、いろいろな体験をして、楽しかったです」
▶チャンさん(マレーシア)
  「ボランティア活動を通して、成長することができました。すばらしい友だちもできました。東北がんばれ!」

*ここに掲載した感想は、参加者の感想を記録した動画から一部を抜粋し、翻訳・補足したものです。


<報告:坂下裕基、辻本紀子    写真:山口雄太郎>