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漁業復興のお手伝い 【東北ボランティア#2012 S4】

■2012年10月12日

2012年度の派遣第6回として、2012年9月8日~9日、11人の留学生が被災地でのボランティア活動に参加しました。このうち、9人の留学生(ベトナム5人、マレーシア2人、ミャンマー1人、スリランカ1人)が、宮城県石巻市の狐崎漁港で漁業の復興支援(協力:(特活)JEN)をし、2人の留学生(中国1人、台湾1人)が宮城県登米市で仮設住宅での子どもの学習支援(協力:(特活)「人間の安全保障」フォーラム)を行いました。
参加者のレポートはこちらをご覧ください。


■魚の養殖棚の製作のお手伝い

狐崎漁港でのボランティアは、作業当日に漁師さんたちから手伝ってほしいことなどニーズをお聞きし、作業内容が決まります。
今回は、主に魚の養殖棚の製作と定置網漁用の捕獲網の修復をお手伝いしました。
炎天下の中、ボランティアに参加した男性の留学生たち(5人)は、浮きを養殖棚の骨組みに結び付ける作業や、骨組み作業を手伝いました。留学生たちは、骨組みから浮きが絶対に外れないよう、特殊な結び方を教えてもらい、その複雑さに四苦八苦しながらも真剣に作業に取り組んでいました。なかには、わずか数分で結び方をマスターし、漁師さんたちを驚かせた人もいました。

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(写真左)  養殖棚の骨組みに浮きをつけるルーバンさん(スリランカ)
(写真右上) 養殖棚の骨組みをつなぎ、魚を逃がさないための網を付けると、養殖棚が完成する
(写真右下) 養殖棚に付ける網の穴を修復する方法も、漁師さん(右)から教えていただきました

■定置網漁用網の修復作業
女性の留学生たち(4人)は、定置網漁で使用する捕獲網の修復のお手伝いをしました。漁師さんのご家族に教えてもらいながら、新しい網を捕獲網の太い綱に繋げたり、網に空いた穴を修復するなどしました。
黙々と作業に没頭していた留学生たちも、休憩中には作業を教えてくれた地元の方々と「どこから来たの?」「日本の料理は好きか?」「おじさんもマレーシアに行ってみたいな」など、お互いの国についての話など、様々なことを話していました。

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(写真左) 捕獲網の修復作業をお母さんたちから教えてもらう留学生(左)
(写真右) 休憩中に和気あいあいとお喋りをするようす

■地元漁師の皆さんと留学生の間にできた「絆」
定番となった留学生による「各国料理でのおもてなし」。今回は、生春巻きなどを作り、漁師の皆さんに食べていただきました。留学生たちは長距離バスでの深夜移動と初日のボランティア作業で疲労困憊でしたが、お世話になった方々のためにと気持ちを込めて料理をしていました。
次の日の昼食で、留学生たちが用意した様々な国の料理と、漁師の皆さんによる新鮮な海鮮料理が食卓に並びました。会話と料理を通して、文化が混ざり、国境を越えた深い「絆」が新たに生まれたように思います。
スリランカ出身のルーバンさんは「日本語もできない中、このように日本人が温かく迎え入れてくれて、彼らと時間を共有できた。この経験は二度と忘れられないものになる」と、語ってくれました。
このような日常から生まれる人々の繋がり。国境を越えたこの繋がりこそ、何よりも大切な、私たちの明るい未来に繋がっていくのではないでしょうか。

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(写真左)生春巻きを作るプーさん(ミャンマー)
(写真右)自分たちで作った料理と新鮮な魚介類をほおばる留学生たち

(文中の留学生の名前はすべてニックネーム)

<報告:坂下裕基>