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 第3期【アジアNGOリーダー塾】 
  成果発表会 実施報告


  去る4月21日(土)に、「アジアNGOリーダー塾」第3期生による成果発表会を開催しました。
発表会には、NGOの活動に関心のある学生さんや、社会人の方々、
そして研究者、NGO関係者などのご参加を得て、塾生や運営委員
そして事務局スタッフを合わせ総勢約30名での発表会となりました。
ご参加・ご協力くださったみなさまに心からお礼申し上げます。


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【第3期「アジアNGOリーダー塾」成果発表会】

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日時:2012年4月21日(土)14:00 - 17:20
会場:アジア文化会館101号室

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  まず主催者を代表して、ACC21の伊藤道雄代表理事(塾の運営委員も兼務)から開会のあいさつがあり、21世紀のアジアを担うNGOリーダーを発掘し、育成するという本塾の目的が説明された後、助成団体の(財)MRAから毛原清理事、および運営委員として秋尾晃正氏、そして次期運営委員に加わっていただく細川あつし氏が紹介されました。
  あいにく、それぞれの理由(勤務先の都合や海外への赴任など)で発表会に参加できなかった塾生・準塾生が多く、1名による発表となりました。



【第1部】 第3期生による成果発表会

3anlp0421.matsuyama.jpg 松山登志子「パキスタンと日本を橋渡しする国際交流組織をめざして」

  パキスタン大使館に勤務するパキスタン人のご主人をもつ松山さんは、主婦として2人のお子さんを育てつつリーダー塾に準塾生として参加しましたが、熱心に学ぶ姿勢とNGO立ち上げへの強い思いから、運営委員全員一致で塾生に認められました。日本でのパキスタンのイメージを良くしたい、そのために自分に何ができるか、と考えつつ、本塾を通してどのように活動方法を学習したか、どのようにネットワークを広げようと努力したか、そして試行錯誤しながらやっと3月24日、25日にパキスタンバザールの開催にこぎつけたこと、その反省点と今後の活動の課題などについて発表しました。


  次に北村準塾生の発表「ITをツールとした途上国の子どもの教育支援を構想する」(仮題)が予定されていましたが、本人が参加できなくなり、この時間は松山さんの発表に対する質疑応答や助言に充てられました。参加者からは、特に若い世代の間で、パキスタンなどを含め、ネガティブな印象のある国にも興味を持つ人が増えている傾向が指摘されました。伊藤運営委員からは、大使館を巻き込むことのメリットとリスク、民間活動として推進していくことの重要性などのコメントがありました。


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【第2部】東日本大震災と「アジアNGOリーダー塾」塾生(2期生)の取り組み

  第2部では、東日本大震災の被災者支援に昨年から従事しているリーダー塾2期生の3人より、活動の詳細が報告されました。


3anlp0421.ishimoto.jpg <1>「なぜ、私たちは被災女性を中心とした支援を行うのか」
    ―― 石本めぐみ:RQ被災地女性支援センター副代表

  東京でのOL生活に一区切りをつけ、昨年の春以降、被災地に住み込んで支援活動を継続している石本さんは、既存の市民活動団体であるRQから、独立したRQ被災地女性支援センターを立ち上げるに至った経緯について、ジェンダーが様々な局面で不利に働く被災地の状況や、その中で声を上げる事ができない女性たちの代わりに、声をあげる人を後押しする団体の必要性を感じた、と説明しました。被災地でのものづくりを通して女性の集まる場づくりとそれを少しでも収入に結び付けることの意味について発表しました。



<2>「人間の安全保障と被災地での子ども支援活動」
    ―― 内尾太一:NPO法人「人間の安全保障」フォーラム事務局長(東大大学院博士課程)

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  人間の安全保障という概念を冠した日本初のNPO法人設立の経緯と、ほとんど設立直後に起こった東日本大震災により急きょ実施するに至った子ども支援活動について説明しました。子どもの学校外での遊びや学習の支援をすることによって、親の就職支援も目的としている事、さらに活動に子どもを巻き込むことが、防災、防犯、世代間交流、地域間交流にもつながっている事が紹介されました。今後は、災害支援で培った信頼関係をもとに、地元の大学とも協働しながら、Skypeによる遠隔教育などの可能性も視野に入れつつ、災害復興過程における子ども支援を軸とした社会開発を推進していきたいと締めくくりました。



<3>「福島からの報告/東京からできること」
    ―― (株)エフ・スタッフルーム東北支援事業担当 (元ACC21「東北ボランティア」事業主査)

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  昨年、7月から10月末まで、ACC21の留学生ボランティア派遣事業である「東北ボランティア」を担当し、支援で感じた疑問や問題点を紹介しました。そして現在は、中野のまちづくりを様々なかたちで推進する出版社での仕事とそれまでの支援活動を結び付け、福島から中野区に避難している被災者を通し、東京と福島の交流活動を行っていることを紹介。活動の内容として、福島の食や文化を紹介するイベントや会津絵ろうそくを使った万灯会(まんどうえ)のイベントなど、東京での様々な取り組みを行ってきたことを説明しました。 manndoue120325.png 最後に、福島の問題として、限られた自分の体験と知識からでの限定的な分析だが、と断りつつ、福島において地域間、世代間など様々なレベルでの「断絶」があること、援助への依存体質が見られることなどの現状の課題にも触れ、今後一層、福島の実情を正しく理解し、受け入れ、下支えしていくことが大切と考えている、と発表しました。



  また、特別報告として「東北ボランティア」に9月に参加したミャンマーの留学生、ゼヤー・リンさんも、母国での自然災害と関連付けながら、被災地でのボランティア体験を発表しました。


【特別報告】「東日本被災地からミャンマーの人々へのメッセージ」
    ―― ゼヤー・リン:ミャンマー人留学生、東京医科歯科大学歯学部3年

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  ACC21が主催した「東北ボランティア」プログラムに参加し、ミャンマー人の視点で感じたこと、特にボランティア・センターや活動地での日本人の印象について、「(復興への)自信、忍耐、団結、冷静、激励、規律」などの長所をあげて日本人の不屈の精神を称賛し、外国での報道では得る事ができなかった本当の日本を、自分の目で見て知ることができたと発表しました。また、自国ミャンマーでもサイクロンなど自然災害がよくあることから、日本での学びを自国でも生かしたいと、と報告しました。


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  このあと、参加者と発表者との質疑応答があり、ベトナム人留学生の参加者からはNGO活動について日本で学び、それを自国で生かしたい、と発言。また、これまで日本は「支援する」という立場だったが、東日本大震災以降は、「支援してもらう」立場になったこと、そのことが必ず一層の相互交流を促す、と発言した日本人参加者もいました。このような災害に直面すると、団体としてではなく、個人の集合体として活動するような若者の動きも活発であること、今後一層、国境を超えた新しい支援の在り方を模索する必要があること、などが議論されました。

3anlp_happyoukai4.jpg   また、全発表終了後には、リーダー塾担当の清水から、本年度リーダー塾(第4期)の企画書やチラシなどの資料に基づき、プログラムの概要が説明されました。本年度からは(財)MRAハウスとACC21との共催事業となります。
  最後に、アジアNGOリーダー塾運営委員の秋尾晃正氏から講評と「閉会のあいさつ」がありました。塾生たちがNGO活動の参加者から実施者になってきていることを評価し、「これからは皆さんの時代、市民活動の時代です」と激励し、閉会しました。


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  発表後には、別室にてアジアNGOリーダー塾運営委員代表の伊藤道雄より塾生に修了証が手渡されました。アジアNGOリーダー塾は、今後も第1期、第2期、第3期の塾修了生たちとの繋がりを保ちつつ、第4期のリーダー塾を7月より開始します。


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