ニュース

第2次 アジアNGOリーダー塾 2015年度 第2回課題ゼミナール
子どもの権利とライツ・ベース・アプローチを学ぶ


IMG_3736_922X691.jpg 8月29日(土)、甲斐田 万智子氏(現:(特活)国際子ども権利センター、代表)を迎え、第2回課題ゼミナールが開催され、子どもの権利とライツ・ベース・アプローチについて学びました。甲斐田氏は、子どもの権利条約の中でもとくに「参加の権利」の重要性、ライツ・ベース・アプローチの実践方法をご自身の実体験を交えて、お話くださいました。

追加募集で採用された塾生が加わり、「権利とは何か」「どの情報を信じればよいか」など、活発な議論が展開されました。

【第2回課題別ゼミナール】
"貧困の中に生きる子どもの権利-私たちは何をすべきか"
(リソースパーソン:甲斐田 万智子 (特活)国際子ども権利センター代表)
【日 時】2015年8月29日(土)14:00~17:30

1. 塾生からの課題レポート発表と意見交換

塾生のファシリテートのもと、まず、各塾生が課題レポートの内容を発表し、甲斐田先生よりコメントを受け、塾生同士で自由に意見交換や質疑応答を行いました。塾生の意見と質疑応答の一部を紹介します。

――――――――
塾生A:
IMG_3722_922X691.jpg (子どもに関わる問題に対し)パブリックセクター、企業、市民社会、当事者など、相互協力は円滑にされているのか。将来、(私は)アクター間の潤滑油的な役割を果たしたい。

甲斐田氏:
アクター間のネットワークを作ることはとても重要。実践例としては、ネパールでは、NGOの働きかけで、政府機関に危機的な状況にいる子どもが連絡できる先として「チャイルドライン」が置かれ、電話会社が費用を負担している。他の国でも子どもの保護のネットワークがあることもある。

塾生B:
(私が)構想している活動を行うにあたり、「ライツ・ベース・アプローチ」は大切だと感じた。当事者も外の人も一緒に同じ方向を向いてできれば、持続性ができる。私がやりたい活動は大きな意義があると考えているが、直接的に子どもの権利を全部守ることができるわけではない。できることとできないことを明確にし、できる人や他のアクターとともに連携して共にやっていきたい。

塾生C:
子どもを育てる人の権利が守られていないことが問題。まず女性の権利、収入の問題に取り組む必要がある。

塾生D:
ライツ・ベース・アプローチでは「責務履行者」は全ての大人とのことだが、「責務履行者」を特定することは難しくないか。

甲斐田氏:
「責務履行者」はその問題によって変わるため、そのたびに細かく特定していく必要がある。例えば、衛生問題だと、その責務履行者は「地方自治体」だけではなく、「保健所のスタッフ」、「看護師」、「地域のリーダー」などと細かく見ていく。履行者間でネットワークを作り、漏れがないよう監視していくことも必要。
――――――――

2. 甲斐田 万智子氏からのプレゼンテーション

IMG_3741_922X691.jpg 次に、甲斐田氏から、子どもの権利条約について、また、ライツ・ベース・アプローチについて、その概要や実践方法について説明がありました。甲斐田氏は「『子どもの権利条約』は、世界で2か国を除く全ての国が批准しており、この2か国以外は同条約に書かれていることを国が守ると約束しているということです。同条約は、18歳未満の人はすべて子どもであり、等しく権利があると書かれており、例外はありません。同条約にある『参加の権利』は、子どもにも意見を表明する権利があることを示しており、子どもの持つ力を大人が信じ、引き出すことが必要です」と説明されました。

また、ライツ・ベース・アプローチについて、「『権利保有者』をエンパワーし、権利の主張ができるようにするとともに、『責務履行者』の責任をはっきりさせ、システムを作ります。こうして、持続性が生まれ、すべての子どもに権利が実現される状況を作るアプローチです」と説明されました。

3. 全体での意見交換、まとめ

最後の全体での意見交換では、「情報は操作されている可能性があると思うが、どの情報を信じればよいのか」という塾生からの問に対し、甲斐田氏は「(私は)弱い立場で実際に苦しんでいる女子たち、子どもたちの声を聞いていきたい」と答えられました。

甲斐田氏は、一貫して「子ども」の声を聞くこと、力を信じることについて力説され、子どもたちへの大きな愛情が感じられたゼミナールとなりました。

IMG_3749_922X691.jpg






以上
文責:事務局(西島) ◆アジアNGOリーダー塾とは◆
http://acc21.org/action/anli.html